【ヴェンセール「嘘だッ!」】Scarred, Part 1【また欝か】
を訳出します。
あくまで英語力の低い筆者の勉強として訳してますので全くの誤訳や勘違いなども存在する可能性があります。もし見つけられた方はご教示くださると嬉しく思います。
Part 2以降も訳出や推敲に時間は掛かりますが、追々掲載する予定です。
p1 Scarred(傷跡) Part 1
p2
[Panel 1]
『プレインズウォーカーのコスは故郷へと帰還した。ひりつく金属臭を含んだ大気は馴染み深く、心地良かった。しかし、彼の客人たちにとってはおそらくはそうではなかった』
コス『ミラディンは君たちの世界とはまるで違う。見事な精密機器のように、金属から細心の注意を持って造られた』
[Panel 2]
コス『あらゆる場所が厳格な熟練工の偉業、細部までが傑作』
[Panel 3]
コス『我々は創造者の顔を知らないが、彼の手業は知っている。彼の世界は五つの太陽の純粋なマナの光のもとに燦めいている』
[Panel 4]
コス『ヴェンセール、あんたに手助けを強制するつもりは全くないんだ。もちろんエルズペス、あなたにも。だが、俺の同胞が、俺の世界が危機に瀕しているのは判ってくれ』
p3
[Panel 1-2]
(ミラディンの大地を進むプレインズウォーカー一行)
ヴェンセール「君が雇いたい者を脅すのは無意味じゃないかな、コス」
エルズペス「その通りです。しかし穢れた軍勢の轍がここにあるのならば、ミラディンへ赴くのは我々の義務です。どんな経緯も問題ではありません」
[Panel 3]
エルズペス「彼らはただ破壊をもたらすだけでなく、心身を共に堕落させます。どの様な世界もそれを受け入れるようなことはあってはなりません」
[Panel 4]
コス「ああ、この世界は宝なんだ――君たちが知り能わぬこの上なき精巧な造化。だけど、俺を攻撃したり無理強いしないで欲しい。君たちを信頼したいと思ってるんだ。どうか――」
エルズペス「それでは、いつあれらを殺しに行くのです?」
[Panel 6]
(コスはあっけに取られ、エルズペスを見つめる)
[Panel 6]
コス「エルズペス、まさにあなたこそが俺の探し求めていた者だ。二人とも、俺と一緒に来てくれ」
p4
[Panel 1]
(一行はコスの地操術によって浮上した岩の上に乗ってミラディンの大地を眺める)
ヴェンセール「ミラディンはまったく平和そうに見えるんだが。君の言うところから、俺は総力戦の真っ只中にプレインズウォークするのかと思っていたよ」
コス「紛争なら起きている。エルフはヴィダルケンと、ゴブリンはロクソドンと、レオニンは同族同士で争っている」
[Panel 2]
コス「だが、君たちをここに連れてきた理由、我々の真の敵は闇に潜んでいる。殆どのミラディン人は慈悲深い無知に包まれて生きてきた――少なくとも、今までは」
[Panel 3]
(黒い太陽が登り、夜が訪れる)
コス「俺が見たものを知っている人物に会ってくれ。町外れに住んでいる俺の友人だ。ヴェンセール、あんたは以前ここに来たことがあるのか?」
ヴェンセール「ちょっとだけ。ここに来たのは……カーンが連れて来てくれて以来だな」
[Panel 4]
コス「カーンとは?」
ヴェンセール「君が知らなくても不思議じゃないよ。彼がここに居たのはずいぶん前だと言ってたからね。もう判っただろうが、カーンはこの世界の――」
[Panel 5]
(岩は沼地に降り立つ)
コス「ああ、なんてことだ」
p5
[Panel 1]
コス「マラーク、いるのか?」
エルズペス「一体何が……ここで起こったというのです?」
ヴェンセール「メフィドロスか。広まっている」
[Panel 2]
コス「既にここまで達しているとは思ってもなかった。マラーク!」
エルズペス「私たちも彼を探すのを手伝いましょう」
[Panel 3]
(ヴェンセールは倒れている人物を発見し、コスとエルズペスもやってくる)
[Panel 4]
ヴェンセール「残念だよコス、どうやら俺は君の友人を見つけたみたいだ」
[Panel 5]
(突然現れた屍賊がヴェンセールに襲いかかる)
p6
[Panel 1]
(屍賊の群れに追われるヴェンセール)
エルズペス「やつらは――?」
コス「屍賊だ!惨めな死にぞこない!」
[Panel 2-5]
(屍賊とPW一行の肉弾戦)
p7
[Panel 1]
(ヴェンセールは屍賊を両腕に掴んで空中へと舞い上がる)
ヴェンセール「俺と来なよ」
[Panel 2-4]
(ヴェンセールは空中で地上へテレポートして、屍賊を空中に放り出す)
[Panel 4]
(エルズペスは屍賊を剣で切り裂く)
エルズペス「嫌――!」
[Panel 5]
(巨大な屍賊がエルズペスに襲いかかる!)
ヴェンセール「エルズペス!」
p8
[Panel 1]
(コスの地操術によって屍賊は岩に押しつぶされる)
エルズペス「ありがとう、コス」
[Panel 2]
(闘いが終わり、一息をつく一行)
[Panel 3]
コス「屍賊――ドロスの魂を持たぬものども。彼らがここまで険を冒してくることなど、一度もなかった。状況は俺が思ったより悪くなっているようだ。マラークを連れ去ったのもやつらだろうな」
エルズペス「私……膿漿に……まみれて」
[Panel 4]
コス「判っただろう。我々は汚染源を見つけ出し、滅ぼさなければならない。最後の一片たりとも」
ヴェンセール「俺も一緒に行こう。ファイレクシアがこの世界を汚染するのなら、そいつをきれいにしないとな」
(エルズペスはファイレクシアに支配された故郷での過去を思い出す)
[Panel 5]
ヴェンセール「エルズペス?」
エルズペス「わ……私……お願い、二人で行って」
[Panel 6-10]
エルズペス「私は行かない」
(第一部おわり。第二部に続く)
今回もあいしゃ様に多大なるご助言とご助力をいただきました。あらーら様には"Ichor"の解釈について色々ご教示頂きました。ありがとうございます。
p7の最後のコマの台詞ですが、コスの台詞は色が違いますのでヴェンセールの台詞と判断しました。
p8の"Ichor"ですが、カード名では「胆液」という定訳になっておりますが
The Lexicon Archive
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/lexiconarchiveの「Ichorid」の項目を参照しますとこの場合は「膿漿」の方が望ましいようですので、そちらを採用しております。
コスの郷土愛はガチですね。新世代ウォーカーを分類しますと
郷土愛ウォーカー:アジャニ、コス、ニッサ、テゼレット
故郷どうでもよさそう:ソリン、ボーラス、サルカン、ガラク、ギデオン
故郷に複雑な事情:チャンドラ、リリアナ
故郷ダメ、ゼッタイ:エルズペス、ジェイス
普通そう:ヴェンセール
というイメージです。
最初はあまりの威勢の良さにコスも一瞬怯ませたくらいにやる気満々でしたエルズペスですが、ヴェンセールがようやくやる気になった途端にいつもの悪い病気が出ました。
強いのにメンタルの安定しないエルズペス、メンタルは安定しているけどいまいち君なヴェンセール、モチベは高いがやることが少々乱暴なコスのPW凸凹三人組とミラディンの明日はどっちだ!?って感じでなかなか愉快な組み合わせで好きです。
SoM小説においての彼らの活躍を期待しています。
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