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2011/04/15

【MtG:PWコミック私家訳】Scarred Part 2

今回は前回に続きまして

【READY?】Scarred, Part 2【READY.】

を訳出します。
あくまで英語力の低い筆者の勉強として訳してますので全くの誤訳や勘違いなども存在する可能性があります。もし見つけられた方はご教示くださると嬉しく思います。
Part 3も訳出や推敲に時間は掛かりますが、追々掲載する予定です。





p1 Scarred(傷跡) Part 2

p2
[Panel 1]
(沼地のほとりを探索するコスとヴェンセール)

『コスとヴェンセールは邪悪を蔓延らせる源を探してメフィドロスにいた』

コス「ここには小舟を作れるような良い鉱石もない」

ヴェンセール「コス、俺はいつでも君を連れて瞬間移動できるが」

[Panel 2]

コス「自分の身体を誰かに持っていかれるなんてお断りだ」

[Panel 3]

ヴェンセール「君がそう言うなら。だが、俺達が呑気に歩いて時間を無駄にすればするほど、ファイレクシアに時間を与えることになるぞ。それに、俺はここは好きじゃない。肺が焼けつきそうだ。ほら、俺はあっちの噴煙口で待ってるからさ」

(ヴェンセールは彼方を指さす)

[Panel 4]

コス「留まれ、屍賊は至る所にいる。エルズペスもいない。俺たち二人で戦う必要がある」

[Panel 5]

ヴェンセール「わかったよ」

[Panel 6]
(二人は歩き始める)

ヴェンセール「多分エルズペスは単にこんなに歩きたくはなかったんだろう」

コス「あんたの足は折れてるのか?」

p3
[Panel 1-2]
(杓子には湯気のたつ謎の液体が入っている)

『その頃、ヴァルショクの集落では……』

エルズペス「ありがとうございます、あの……」

[Panel 3]
(杓子を持って微妙な表情のエルズペス。傍らにはヴァルショクの女が)

エルズペス「……えっと、ご親切に」

ヴァルショク「熱いうちに飲みな。あんた、ものすごく顔色が悪いよ。あんた、自分をオーリオックだと言ってたかな?」

[Panel 4]

エルズペス「私の故郷は……とても遠くです」

ヴァルショク「ふん、では何から逃げ出したってんだい、迷子の嬢ちゃん?」

[Panel 5]

エルズペス「あなたに私の何が判ると――何故、私が何かから逃げていると思うのです?」

ヴァルショク「自分自身をよく見てみなよ。うちらヴァルショクではそいつを『置き去りにした者の目』って呼んでる」

[Panel 6]

エルズペス「私は何も置き去りになんかしていない」

エルズペス『彼女はこの世界が直面しているものを何も知らない。ミラディンの子供たちは何も判らない。彼らに何ができよう?』

p4
[Panel 1]
(ファイレクシアに襲われた故郷の回想をするエルズペス)

エルズペス『最後にファイレクシアに出会った時、私はまだ子供だった。やつらは我が同胞の純潔を奪った。肉を剥ぎ取った。魂を堕落させた。家族は崩壊させられた』

[Panel 2]

エルズペス『それが再び起こるのを止めるのに私に何が出来ようか?この世界はかつての私と同じように穢れを知らない。ここで出会う全ての人々が等しく犠牲者となることを私は悼むことになるのだろうか』

(ファイレクシアの犠牲になる人々)

エルズペス『この世界は刈り取られるだろう。いくらかの者は癒えるまで生かされるかもしれない。肉と腱を剥ぎ取られ、燃料か改造用筋組織として利用されるためだけに。反攻するミラディン人は、彼ら自身の身体の部分が捕獲者たちの骨格に合わせて引き伸ばされ、融合されていることを知ることとなる……』

[Panel 3]
(回想は終わり、場面はふたたびヴァルショク人の住居に)

エルズペス「これは誤りでした。私は来るべきではなかったのです」

ヴァルショク「逃げ出すべきじゃなかったって言ってるよ、あんたは。絶望も一緒に運んできたね、迷子の嬢ちゃん。あんたにはそいつが張り付いてて、病気のようにこびり付いてる」

[Panel 4]
(ヴァルショクの女は槍を手に取る)

ヴァルショク「じゃあその病気を故郷に蔓延させる前に、私なら死んでみせるさ」

p5
[Panel 1]

エルズペス「それを収めてください。私はあなたの世界に蔓延しようとする邪悪ではありません。私がここに来たのはそれと戦うためです」

[Panel 2]
(ヴァルショクの女は槍をエルズペスに突きつける)

ヴァルショク「だがしかし、あんたはここで置き去りにした者の目をして我が家を呪ってる。何をしようというんだい、迷子の嬢ちゃん?私の槍に向かってくるか、それとも戦いから逃げ出そうとまだいうのかい?」

エルズペス「私はあなた方に決して害をもたらしたりはしません」

[Panel 3]
(ヴァルショクの女は槍をエルズペスの首に向ける)

ヴァルショク「でも、もうあんたはとっくにそうしてる。私は今ここであんたの首を掻っ切るべきなんだろね」

エルズペス「そうすることであなたの世界の病が癒されるのならば。私の血が全てを解決してくれますよう」

[Panel 4]
(槍の刃がエルズペスの首に押し当てられる)

エルズペス「ですがどうか最後に、私のことを気に留めておいてください」

p6
[Panel 1]
(ヴァルショクの女は槍を引き下げる)

ヴァルショク「ハハッ!名誉の心はあんたの胸で脈打っているようね、迷子の嬢ちゃん。昔のあんたはもう死んだのさ」

[Panel 2]

ヴァルショク「あんたは敵を勝たせる奴らをなんて呼ぶか判るかい?敵だ」

エルズペス「しかし……一体何があったのかあなたには判るのなら……」

[Panel 3]

ヴァルショク「私が判ってるのは、あんたがそいつを捨てたってことだけさ。あんたは我々の世界が瀕している邪悪な力について話したが、そいつに向かっちゃいないし、戦っちゃいない。あんたはうちにいて危機について語った。死についても。そう、語ったさ。」

[Panel 4]

ヴァルショク「あんたはここまで何しにきたんだい?お話をしに?」

p7
[Panel 1]
『一方その頃、メフィドロスに戻ると……』

コス「こいつは俺の一族のマラークの持ち物だ。良くない兆しだ」

ヴェンセール「彼がどこかで生き延びてる希望が持てるってことかもしれないじゃないか」

[Panel 2]

コス「彼が武器を捨てるなど、囚われたか死んだとしか」

ヴェンセール「そいつをここに置いていったってことは、この道を行ったってことだろう。君への目印にしたんじゃないか」

[Panel 3]
(二人に近寄る大きなクリーチャーの影が)

コス「または、囮かもな」

[Panel 4]

ヴェンセール「あいつは……あれは……ファイレクシアだ」

コス「やつらの汚染源は近くにあるに違いない。あの厭らしい奴を仕留めて――」

[Panel 5]

ヴェンセール「――で、やつらが巣に戻るのを跡をつけるんだな」

コス「行けるか?」

ヴェンセール「行けるぞ」

p8
[Panel 1-5]
(二人は《堕落した収穫者》に不意打ちで襲いかかるものの、倒されて連れて行かれる)

(第二部おわり。第三部に続く)

今回もあいしゃ様に多大なるご助言とご助力をいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

PW二人がかりでアンコモンのクリーチャーに不意打ちまでして一撃で返り討ちに合うという、読む者に非常に衝撃を与えた問題の第二部です。
コスとヴェンセールは戦闘職ではないので仕方ないといえばそうなのですが…。

ヴァルショクは女性もなかなか熱い種族のようです。エルズペスの心にさえ再び信念の炎を宿らせるあたり、彼らは本当の意味で火とともに生きているのでしょう。

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