今回は、ハンターとヴェール/The Hunter and the Veil、ヴェールの呪い/The Veil's Curseの続編にして絶賛発売無限延期中のリリアナ主役小説「The Curse of the Chain Veil」の前日譚であります
【いや俺じゃないし】The Wild Son, Part 1【ショタガラク】
を訳出します。
あくまで英語力の低い筆者の勉強として訳してますので全くの誤訳や勘違いなども存在する可能性があります。もし見つけられた方はご教示くださると嬉しく思います。
Part 2以降も訳出や推敲に時間は掛かりますが、追々掲載する予定です。
p1 The Wild Son(野生児) Part 1
p2
[Panel 1]
将軍「ケダモノめ、一体ワシをどこへ連れて行くつもりだ?降ろせ!ワシが誰だか判っておるのか?」
ガラク「お前のような人種のことはわかってる」
[Panel 2]
ガラク『死の教団。独裁者の要塞。下水の王国。呪われた魔女の痕跡を追って、俺は多元宇宙における最悪の場所をいくつも見てきた』
[Panel 3]
ガラク『野蛮な連中はお手の物だが。こんな所のは……』
将軍「こ――ここはゴルゴンの棲家だ!やめよ、愚か者め、自分が何をしてるのか判ってないのか!」
[Panel 4]
ガラク(さっさと済ませよう)
[Panel 5]
ガラク「ゴルゴンよ、お前の要求したものを持ってきたぞ」
p3
[Panel 1]
(玉座に座るゴルゴンと取り囲むクリーチャーたち)
ガラク「……今度は俺が知りたいことを教える番だ」
ゴルゴン「ああ、また一人の将軍が倒れた。感謝する。これは我を喜ばせる――行っても良いぞ」
ガラク「俺はお前が求めたことをした。言っちまえよ、今。リリアナ・ヴェスに関して何か知っていることを俺に話せ」
[Panel 2]
(ガラクはゴルゴンに詰め寄り、臣下のクリーチャーたちに抑えられる)
ゴルゴン「おお、すまない――残念だが我はお前を助けることが出来ぬ。我が記憶はそのような昔のことには使われておらぬ。おわかりかね」
ガラク「俺達は取引したはずだ」
[Panel 3]
ゴルゴン「我々がそうした?気をつけよ、親愛なる――お前の名前は何だったかの?」
ガラク「言ったはずだ。ジェイス。ジェイス・ベレレンだ。」
ゴルゴン「気をつけよ、我が親愛なるジェイス。我は自分のコレクションにお前を加えたくなってきたようだが、我々は合意をもてるかの?」
[Panel 4]
(クリーチャーが石にされる)
ガラク『奴らはそれを文明と呼ぶが、しかしあいつらは文明人ではない』
[Panel 6]
ゴルゴン「または、一目みてさしあげようか?」
[Panel 7]
ガラク「いや、俺は行く」
将軍「待ってくれ!置き去りにしないでくれ!」
(去っていくガラク)
ガラク『俺は生きて出られた――これを当座の勝利とみなすべきだろう』
p4
[Panel 1]
ガラク『父さんはよくそう教えてくれた』
(過去の回想。農場の中に立つ男と少年)
ガラク「父さん、ここで何するの?」
ガラク父「いい場所だ、ガラク」
[Panel 2]
ガラク父「今こそお前に本当の誕生日の贈り物をしよう。準備はいいか?わしの言うことを気をつけて聞け。この大地を感じるんだ」
[Panel 3]
(畑に手を当てるガラク)
[Panel 4]
ガラク父「いや――実際に大地に触れるんじゃない。それを感じろ」
[Panel 5]
ガラク父「お前の手を土の上に留まらせろ――触れるのではない。種に集中しろ。見てごらん」
p5
[Panel 1-3]
(ガラクの父が畑に手をかざすと植物が芽生えてきた!)
[Panel 4]
ガラク父「さあ、お前の番だ。眼を閉じて」
[Panel 5]
(精神集中するガラク)
[Panel 6]
ガラク父「土の中深くまで種を感じるんだ。息を吸って」
[Panel 7]
(大地から芽が芽生える)
p6
[Panel 1]
ガラク「やったぞ!」
ガラク父「よくやった、坊主。お前の初めての呪文は――それは真の魔道士の才能だ。わしが種を芽吹かせられるようになったのは十三にならないかくらいの頃だぞ」
[Panel 2]
ガラク父「今度はひたすらそいつを五万回くらいやるんだ」
ガラク「ご……五万回……?」
[Panel 3]
ガラク父「わしだったらもう取り掛かってるぞ!……もしくは、他の特務魔道士に手助けを頼めると思うがな」
[Panel 4]
(ガラクの父は胸から提げたアーティファクトに語りかける)
ガラク父「休憩にしよう、お昼の後に南の畑に取り掛かろう」
[Panel 5-6]
(蹄の音にガラクの父が振り返ると、迫りくる騎馬の一群が)
p7
[Panel 1]
ガラク父「あれは執行官だ。そこにいなさい、ガラク。わしに任せておけ」
[Panel 2]
(執行官の一隊に相対するガラクの父)
執行官「お前がこの地所の所有者か?」
ガラク父「はい」
[Panel 3]
(執行官は布告の書状を示す)
執行官「フェルダス卿の領民よ、我々の記録によるとお前の世帯は十歳の有望な子供を持つとある。フェルダス卿のご命令により、お前は卿の軍の召募に応じてその子を差し出すこととなっておる。もし、お前が――」
ガラク父「なんですと?!お断りします。この子を連れて行かせはしません」
[Panel 4]
執行官「もしお前が異議を唱えたいのなら、フェルダス卿は宮廷にてお前の嘆願をお聴きくださるだろう」
ガラク父「その通りだくそったれ、わしは反対だ!つまらん争いは子供たち抜きでやれとフェルダスに言うのだな」
執行官「領民よ、これは法令だ。従わないと反逆罪となるぞ。今よりお前の息子は我々と共に行くのだ。お前が何と言おうと――」
[Panel 5]
ガラク父「今日だろうといつだろうと連れては行かせん、馬鹿者が。わしの土地から出て行け!」
[Panel 6]
執行官「我が兵よ、反逆者を捕らえよ」
p8
[Panel 1]
(剣を抜いて襲いかかってくる兵士たち。父はガラクを逃がそうとする)
ガラク父「ガラク!」
ガラク「父さん?!」
[Panel 2]
(父子は抱き合う)
ガラク父「森へ逃げろ、そしてわしが戻るまでそこに隠れていろ」
ガラク「でも――」
[Panel 3]
(ガラクの父はガラクにアーティファクトを手渡す)
ガラク父「これを持って行け、わしが遠くにいようともこれでお前と話すことができる。さあ、走れ」
[Panel 4]
ガラク父「行け!」
[Panel 5]
(逃げるガラク、兵士と戦う父)
ガラク父「あの子を決して連れて行かせはせん!」
[Panel 6-10]
(ガラクの手の中のアーティファクトから父の声がする)
父の声『あの子を決して連れて行かせはせん!』
(第一部おわり。第二部に続く)
ゴルゴンが見えてないのをいいことにガラクが「俺はジェイス・ベレレンだ」と名乗るのは、リリアナの居場所について全然違う場所を言われて酷い目に合ったことへの腹いせでしょうか。これは何かしらの伏線と思われますが、回収するはずの小説が…。
少年時代のガラクは、大きくなるとあんなガチムチ兄貴になるとは思えないくらいに普通に可愛らしいです。特務魔道士で農場主の父をもって幸せに暮らしていたようですが、案の定の不幸展開が。新世代PWは若いうちから覚醒することが多いせいか、若年期は本当に恵まれていなかったり、それなりだったのが不幸になったりと試練が多いです。
まゆげですー。
返信削除ガラク好きなので和訳は嬉しい!
取引はゴルゴンにうまくかわされちゃったんですね…
読み取れなかったので嬉しいです。
ベレレンって名乗るあたり、
ガラクってやっぱジェイス好かんのかな…
って思ってしまいましたw
お父さんがすごく普通の人なのに
ガラクさんはマッチョってところがなんか好きですw
ガラクいいですよねガラク。
返信削除ゴルゴンの所はややこしいですが、そこ以外はあまり難しくないのが優しいガラクコミックです。
ゴルゴンにベレレンって名乗ったのは、多分リリアナかばってウソ教えたのがバレたからですかね…。
ガラクの肉体はクリーチャーと合体しまくってあんなにガチムチになったのですよきっと。