新世代ウォーカーの人間模様：リリアナとジェイス編

当ブログの解析での検索ワードにおきまして

「ジェイス リリアナ 」
「ジェイスの恋人リリアナ」
「リリアナ ジェイス 恋」
「リリアナ×ジェイス」

と、リリアナとジェイスの恋愛関係についてのワードの割合が一番高かったので、今回はその事について触れたいと思います。

簡単に結論から言いますと、ジェイスとリリアナの関係は確かに恋人でしたが、今はどうなのか？というのは少々微妙なところです。

ついでに触れますと、テゼレットとジェイスの関係は陰謀団の元上司と元部下というだけではなく、保護者と被保護者、師匠と弟子という関係でもあり、結構複雑です。これは後日に記事にしたいと思います。
リリアナとテゼレットの関係はあまり個人的なものではなく、ジェイスやボーラスを挟んだ利害関係といったところです。

ここから先の解説には小説のネタバレが存在します。出来る限りストーリーの核心をつきすぎない程度にとどめたいと思いますが、未読の方のこれからの楽しみを損なう可能性があります。その点をご了承いただける方のみ続きをお読みください。





ジェイスとリリアナは、まずはどちらから口説いたのかといいますとリリアナからです。相棒兼親友のKallist Rhokaを連れて無限連合から逃亡生活を始めたジェイスは、ラヴニカ支部のある残骸地区から遠く離れたRulias地区の居酒屋でリリアナに声をかけられました。
どこまで関係したのかといいますと、リリアナからの強引な働きかけによって二人はジェイスの部屋で一緒に一晩過ごしました。

このシーンにつきましてはあいしゃ様がブログで訳出なされていますので、そちらをご参照ください。

レイモス信者の日記 埼玉編：ジェイスのすごい誘い受け

http://aisha.blog.so-net.ne.jp/2011-02-15

その時に二人は性的な関係をもったのかどうか？という点につきましてはAgents of artificeの著者Ari MarmellのWotC公式コミュにおける発言から見てみましょう。

（適当訳、ここから）
Mouseferatu（訳注：MarmellのHN） Jul 19, 2009 - 11:16PM

質問者Aさんの発言：
二人の台詞で「ここでお休みなさいを言わないと」「ここでおはようっていいましょう」というのがあります。これは二人の間に一夜の情事があったことを仄めかしていると僕は確信しています。あなたはそうだとおっしゃいますか？それとも、これはもっと幅広い解釈が出来るものですか？

ええ、確かにそれは彼らが一晩を共に過ごしたということを暗に示しています。でも、それは一夜の情事という以上に情緒的なものでした（多分リリアナよりもジェイスにとってそうなのですが、しかしリリアナにとってさえもそうでしょう（ゝω・） ）。

（訳ここまで）


ここから判断しますに、「やったとかやってないとかはどうでもいいんだ、気持ちの問題なんだ。ジェイスの方が情事よりも気持ち派だけど、リリアナにとってもそんな気分になる一夜だったんだよ」ということのようでして、性的関係については曖昧に暈しておきたいようです。
以前の記事で紹介しましたが、Marmell曰く「ジェイスは相手の肉体よりも精神によって恋に落ちることが出来る」とのことですので、「情事よりも情緒」というのも頷けます。

ちなみにリリアナはPWに覚醒する前からコミックで男遊びをしては小間使いに苦言を呈されてました位ですので百戦錬磨でしょう。ジェイスの方は「ラヴニカに来て以降にちょっとだけ女性経験はあるけれど、心を読んで予め相手の好みや欲求を引き出したりしてたので、普通のやり方での恋愛については思春期の少年のように不器用」だそうです。

重大なネタバレになりますので過程は中略しますが、サンプルチャプターでも読むことが出来る序章からも察することが出来るように、リリアナはそもそもジェイスのマインドリーディングの能力が目的で近づいたのであり、最初から彼を手酷く裏切っていますが、同時に本当に愛してしまったために苦悩します。
そして、ジェイスはリリアナの裏切りによって彼が大切にしていた取り返しの付かないものを多く失うこととなり、更には酷い苦境に立たされることになります。失ったものの中には、彼の相棒にして親友でありお互いを兄弟のように思っていたKallistも含まれています。
ジェイスはそのことに激しい怒りを覚え、彼女が何を言おうとも自分の能力目当てだと看過していたものの、結局はリリアナを許して受け入れました。

その後、この二人の関係はどうなったのか？といいますと、「まだハッキリとは判らない」としか言い様がありません。続編に当たる「Test of Metal」におけるリリアナはあまり大きな役割がなく、二人の関係を探れるような出来事は特にありませんでした。
もう少し幅広い方面でヒントを探りますと、現在発売無期延期中のリリアナ主役小説「The Curse of the Chain Veil」にかつてあった概要文に気になる記述がありました。

"As Liliana's enemies pile up, so do the complications. That cursed, barbarian planeswalker Garruk Wildspeaker, has tagged her as his numinous quarry. The power of the Veil has drawn the unsavory attention of the Dragon Nicol Bolas. And her old friend Jace Beleren is drawn into the middle."（リリアナの敵は押し寄せてきて、交錯した。呪われし野蛮なプレインズウォーカー、野生語りのガラクは彼女を霊的な獲物として追った。ヴェールのパワーはニコル・ボーラスの注意も悪い意味で引いた。そして、彼女の旧友ジェイス・ベレレンはその中央に引きずり出される。 ）

"For Jace, a friend in need might be a friend best avoided, but when the stakes are this high, friendship may be the only thing he has left. "（ジェイスにとって、窮地の友は避けるべき友かもしれないが、高い期待がかけられた時、彼に残せるものは友情のみかもしれない）

これによると二人の関係は「old friend」「Friendship」ということになっています。これは、恋愛から様々な出来事を経て情に移った、ということになるのでしょうか。ただ、この記述は発売を無期限延期されている小説の、今は無い概要文ですので、あくまで参考にしか出来ませんが。

「Agents of Artifice」の最後において、ジェイスはリリアナが手に入れようと望んだものを破壊し、彼を待ち続けていた彼女を置いて去って行きました。しかし、彼女と悪霊たちとの契約の問題を解決するためならば、どこにでも行くし出来る限りで何でもすると彼は心に決めています。
実際、PWコミック「ヴェールの呪い」第三部でガラクがジェイスを襲撃してリリアナの居場所を聞いた際に、WWKファットパックのプレイヤーガイドに拠りますと、彼はリリアナに警告まではしませんでしたたがガラクを欺いて見当違いの次元を教えました。
例えそれが友情に基づいてのものだとしても、裏切りによって結果的に多くの友人の命を奪わせた女に対してここまでする友情は大したものではないでしょうか。

ついにリリアナがブロックストーリーでメインを務めると思われるイニストラードでは、彼らの関係についても何かしらの展開が見られる可能性は高いと思われますので、今後の公式の動向に注目です。


全くの余談ですが、WotC公式コミュニティのFlavor and Storylinesに当時立ちました「Agents of Artifice author Q&A」スレッドは非常に興味深い内容がいくつもありますが、その中でも「これはひどいｗｗｗ」となったQ&Aを紹介します。

（ここから訳、前置きは省略）
Q.
俺を悩ませることが一つあるんだ…。

リリアナはジェイスの食べ物に、その○○○○な手をつけないようにする必要があるよ。ジェイスが何か食べ物を買って、それをリリアナが半分食べてしまうことがこの小説の中では少なくとも二回はある。ジェイスは――20代半ばかな？彼には栄養が必要だよ。リリアナは100歳くらいだよね。彼女はここではプルーンとバターミルクを摂るべきだ。

マジレスすると、もし俺が食べ物を買った時に鬼女が（事実、聖書には全ての女が鬼女だってある）が俺の食べ物を横取りするなら、俺はチャールズ・ブロンソンのようにキレるよ。または、この仄めかしはリリアナによるジェイスとのロマンティックな関係が起こることを示すものなのかな？というか、彼らは二つのご馳走だけを持てる場所にいったんだよね。つまり、ソーセージと団子。で、リリアナがジェイスの『ソーセージ』と『団子』にそのエロい手で触れないとは思えない。俺には判る。いいね。

A.
まあ……うーん。それは……
ふむ。( ﾟдﾟ )

（訳ここまで）

著者をここまでドン引きさせる海外背景民はガチでしたとさ。