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2011/06/21

めざめし世界が眠るとき-フレーバーから振り返る《精神を刻む者、ジェイス》

スタンダードで《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》と《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》が禁止になっても、背景世界では通常運転ですよ。

他のカードゲームやってましてMtGをゲーム的によく判ってなかった頃でもテキストを見ただけで「これ壊れてる」とすぐさま理解できた《精神を刻む者、ジェイス》ですが、フレーバー面から考えるとなかなかよく出来たデザインなのは否定出来なかったりします。

他のPWに比べて軽めのコスト

 「非常に強い好奇心を持つ」というキャラクター設定上、少ないマナでホイホイ来てくれるというのはフレーバーに適っています。

初期忠誠度3で+能力が+2

 「内気で人付き合いが得意ではないが、きっかけさえあればすぐ懐いてくるし意外と友達思い(ただし独り善がり)」という性格なので、これもフレーバーには適っています。

+2で占術or消術1

 記憶操作能力を表現しています。消すのではなくあくまで操作なのが+能力というミソなのでしょう。

+0で《渦まく知識/Brainstorm》

 ここぞという時の発想や機知を表現しているのでしょうか。ジェイスはよくある「頭のいい馬鹿」系キャラと思われがちで確かにある部分ではそうなのですが、実はかなり機転や応用のきくタイプだったりします。一番確認しやすいのはPWコミックの「Awakenings」においてです。

-1で《送還/Unsummon》

 殺さずに丁重に手札に戻すだけというのが、実は意外なことに殺しや他者を傷つけることを避けたがるというフレーバーに適っています。彼にとっては念動力は得意な方の技ではないとのことですが、それでも大きな金属製の扉を2枚吹き飛ばして投げつける程度のパワーがありますのでクリーチャーを吹っ飛ばしてお帰りいただくには充分でしょう。

-12でライブラリ追放&手札がライブラリ

 「精神を刻む者」の由来といえる奥義ですね。WWKファットパック付属のプレイヤーズガイドにもある通り、テゼレットとの闘いでその精神を破壊したことを表現しています。手札分だけライブラリ、というのが「実はテゼレットを完全に殺してなかった」というのを表しているのでしょうか。


ワールドウェイクは他にもフレーバー的に素晴らしいカードが多くあり、エキスパンション名もゼンディカーの美しくも恐ろしい自然を感じさせてとても好きですので「禁止カードを2枚輩出したとんでもないセット」という扱いを受けるのは仕方ないとはいえとても残念です。

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