内輪で流行ってたのでついカッとなって始めたThe Interviewで「Agents of Artificeで好きなシーンベスト5を教えてください。」というご質問を受けたのですがあまりにもネタバレ的内容になりまして、そのまま向こうに掲載するのに支障が出そうでしたのでここで記事にしました。
読んだ人向けかつストーリーに重要な部分は伏せてますが、ここからは小説のネタバレが含まれます。構わない方のみお読みください。
5位:リリアナとのダンスととっておきのプレゼント(チャプター20)
このあたりのジェイスは、笑ったり悲しんだり拗ねたり照れたりふくれたり怒ったりはにかんでみせたりと本当に表情豊かで面白い。連合工作員時代末期は押し殺したような無表情なことが多かったから余計に。喧嘩して仲直りした後は、リリアナさんから誘ってダンス、というどこまでも肉食女子と草食男子な関係なのでした。
100年以上波乱万丈な人生送ってるリリアナにさえ「想像できないくらいまでに恐ろしい孤独」とまで言われる彼の行く末やいかに。
しかし、純朴で可愛らしいはにかみ屋さんな面と、とんでもなくえげつない面を平然と同時にだしてくるジェイスさんがコワイ!
プレゼントの封を開けようとするリリアナの手を「必要になるまで開けないで」とそっと柔らかく止めて、「中身なに?」って聞かれたら「ひみつ」とか言ってて、あらやだ可愛い!って思ったら…
「この地区の金持ちや貴族の個人的な秘密が書いてあるからお金に困ったら使ってね!」
「ひみつ」ってそういうことかよ!的なオチが待っていましたという。
4位:ラヴニカ支部襲撃(チャプター22)
普段はやれ気弱だの潔癖すぎだの繊細だの根性なしだの肝っ玉小さいだの連合関係者に散々disられた挙句に追い回されてたジェイスさんですが、実はものすげえ強くて怖い魔道士だったんだよっていうのを思い知らせる不吉ながらも極めてカッコいいシーンです。
「我々は襲撃されている、大尉!」
「一体何者にです?」
「ジェイス・ベレレンだ呪われろ!」
今まで散々舐めた態度をとっていたPaldoが、ジェイスが襲撃しにきたのに気がついた途端に本気で震え上がるのがたまらんです。そして、今まであんなにフニャフニャしてた人とは思えないくらいジェイスのやることがエグい、ほんとにエグい。
でもあれだけめちゃくちゃに荒らされておきながら、後に「ベレレンさん俺たちのリーダーになってくだしあ><」とお願いするラヴニカ支部の職員たちって一体…テジーったらどれだけ人望ないの(´;ω;`)ブワッ
色々重要な記録とかもその時に焼いてしまったみたいですが、その中にゼンディカーのこともあったから見つからなかったんじゃないですかね…?
3位:テゼレット先生によるジェイスの本当の力教室(チャプター12)
初めて他人の精神を意図的に操作する(させられる)ことになったシーンですが、なんというか、色々と危険過ぎ。
首の後に熱い吐息を吹きかけたり、ジェイス自身よりもその能力と自分でそれに限界を作ってることをよく知ってたり、怒鳴ったかと思ったら急に宥めすかすように優しくなったり、言うこと聞かないジェイスを傷付けない程度にひっぱたいたり、痛めつける時はエーテリウムの腕でだけどへたりこんだジェイスの肩に手をおいてねぎらったりする時は生身の方の腕だったり、何かとテゼレットのやることなすことがいやらしすぎる。
ジェイス「汚された、私の心が。カリスト、汚されちゃった…どうしよう、汚されちゃったよぅ。」(要約)
実際似たような文章が本文中にあるから怖い。いや、カリストはこのシーンに関係ないけど(後々に間接的に関係してくる)。心を覗いたのはジェイスの方ですけどね!
2位:テゼレットによる拷問 (チャプター17ラスト~18)
こういうので興奮するクズで本当にすみません。
何が一番危ういかといいますと、テゼレットはジェイスに対して「教育」と称してこういうことをやってることだと思います。
どういうシーンかは以下グロい状況のシーンなので無理な人はスルーでお願いします。
(ここから)
テゼレットはジェイスの両肩を痛いほどに掴んで頬に熱い息がかかるくらいにめっちゃ顔近づけて怒鳴りつけ、弁解も許さずに髪の毛を掴んで床に引きた押してそのまま抑えつけます。
そして部下のPaldoに向かって「おい、お前のヤッパ貸せや」と命じます。
Manabladeは普通の人に斬りつける分にはただの短剣なのですが、魔道士に使うとマナとの絆を切り離して魂自体を傷つける恐ろしい武器だったのです。要するに魔道士にはめちゃくちゃ死ぬほど痛い上に治りが悪い。
そんな武器で、ジェイスはテゼレットに床に抑えつけられたまま大勢(親友兼相棒のKallistくん含む)の見る前で背中を切り刻まれてしまったのでした。しかも治療などをしないように連合の癒し手たちにも厳命して。
ジェイスは背中と腕に刻まれた浅くも長い傷跡の内側から燃えるような痛みに何日も眠れずにシーツを乾いた血まみれにしながらも苦しむのでした。
(ここまで)
なんか、ガチで引かれそう><
他にもテゼレットが金属製の触手つきゴーレムをけしかけてジェイスをいたぶったりするシーンとかあったりして、この小説は13歳以上の主に男子を対象としたTCGのキャラ小説のはずなのにマジでいろいろおかしい(褒め言葉)
1位:Kallist would have been proud.(カリストは誇りに思うだろう) (チャプター23)
これはもうね。英語で言うところの'NUFF SAID!ってやつ。
こればっかりはほんと泣きかぶる。
序盤の数十ページに渡る「だからKallistって誰だよ!?」、永遠に洗いおとせないまでに徹底的に汚されたと感じる程のテゼレットの「訓練」と「教育」、同じ顔の二人の友情と別離、神河の鼠村での越えてはならなかった一線、気の置けない友人の冗談といたわり、テゼレットへの恐怖と不安が頂点に達した理不尽で過酷な拷問、逃げてばかりの人生だったジェイスを決定的に変えてしまったターニングポイント、ここに至るまでの379ページ(ペーパーバック版換算)の全てがこの場面に収束していくのがもう。
結局はジェイスをラヴニカに縛り付け続けたのも、テゼレットとの対立を決定的にしたのも、そしてテゼレットから解放したのも全てカリストなんだな、と。
私がManabladeを愛するもう一つの理由でもあります。
なんていいますか、いろんな要素や場面が好きすぎて5つに絞るのが大変でした><
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