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2011/04/24

新世代ウォーカーの人間模様:シナジーと人間関係編

今回は前回のリリアナとジェイス編(注:ネタバレ要素多)の補足のような記事です。

PWノベル「Agents of Artifice」においてリリアナとジェイスは恋愛関係にあったと以前書きましたが、小説に先んじて公式記事において既にその人間関係がある意味予告?されていました。

Marvelous Team-Ups
From the Lab: Chris Millar 2007年10月25日
http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/cm94

より該当部分を訳出してみます。

(訳ここから)

Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Mill Me
(私を抱きしめて、ぞくぞくさせて、キスして、削って)

(前略)

たった今構築してるデッキには、僕はA案とB案からちょっと取り入れようと思う。そして全体を別の案として纏めたい。それを「P案」と呼ぼうと思う。PはプレインズウォーカーのPだ。最初に示した通り、これはムチャクチャに強力な誰かをもう一人の誰かと縁組させようっていう、一種の多元宇宙的一致に関する記事だ。大きな課題はこれだ。僕はジェイス・ベレレンを誰とペアにすればいい?その答えを出すのに時間は掛からなかった。何故かって、リリアナ・ヴェスに決まってるから!僕には君がもっと良い伴侶を求められるとは思えないよ。真面目な話、ただ彼ら二人を並べてみて、そのシナジーをよく確かめてみてくれ。



さあ、行ごとに見てみよう。


ジェイスの忠誠度を上昇させる能力で対戦相手にタダでカードを与える

リリアナの能力でそいつを取りのぞく

リリアナの教示者能力でカードをサーチして自分のライブラリの上に置く

ジェイスでそれを手札に加える

ジェイスの奥義で対戦相手の墓地にカードを20枚捨てさせる

リリアナの奥義で全ての墓地のクリーチャーを自分のコントロール下でプレイする

この縁組は、えーっと、無限なるラバイアで組まれたね!

僕はジェイスを危うきに近寄らせないために、リリアナでリアニするためのいくつかのクリーチャーとボードコントロールするための呪文を採用したい。

(訳ここまで)

ここだけを見るとたまたまそうだったのか、またはローウィンの時点から彼らの人間関係は設定されていて小説にその設定が生かされた、と見ることも出来ますが、実はジェイスやリリアナやテゼレットの詳しい設定は殆どが小説のために作られたとのことです。

ファンタジーやSFなどのフィクションに関するレビュー・販促等サイトのFantasy Book Criticによる「Alara unbroken」と「Agents of Artifice」についてのDoug BeyerとAri Marmellへのインタビュー記事である

Fantasy Book Critic: Sharing a World, Part II
http://fantasybookcritic.blogspot.com/2009/08/sharing-world-part-ii.html

によりますと、WotCからMarmellが依頼を受けた時点ではジェイスやテゼレットやリリアナについては彼らが何者でどこから来たのかという基本的な設定のみで、その人間性の詳細は彼の仕事だったそうです。その他にも、無限連合の詳細や運営のあり方も彼が考えたということや、ニコル・ボーラスの登場も特に指示されてはいなかったこと、「Alara Unbroken」には当初はサルカンのサブストーリーがあったこと等、なかなか興味深い内容です。

そして、昔は存じませんが近年のMtGではフレーバーとカードの効果の擦り合わせをかなり行っている様子ですので、リリアナとジェイスの場合は逆に効果から人間関係というフレーバーが生まれたのではないかとも推測できます。

余談ですが、小説はアラーラの断片の頃の話ですが、次のブロックであるゼンディカー・ブロックのワールドウェイクでは、二番目の「プレインズウォーカー - ジェイス」であり、小説でテゼレットの精神を抹消した時のジェイスである《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が登場します。その登場とそれが小説の内容に基づいたカードであるという事は小説発売より前、エキスパンションでいうとアラーラの断片の時期に公式記事で既に暗示されていました。

アジャニのカードである《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》と《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》についてフレーバー的に解説する記事であります

Ajani: Faces of a Planeswalker
Savor the Flavor: Doug Beyer 2008年10月29日
http://www.wizards.com/magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/stf/10

では、アジャニ以外のローウィン組PWの新カードが出る可能性、それはキャラクターの成長や変化を示しておりストーリーの必要に応じて登場すること、そしてジェイスとそのPWノベルに注目して欲しいということが述べられています。

そして、新ジェイスがストーリー上で追い落としたテゼレットを「Tezzeret’s Vaultにデッキ名となっている《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》より優先して採用されることが増える」ようになって追い落とし、ストーリー上で共闘フラグが立っているギデオンと共に採用される青白コントロール系がメタの中心となり、同じく「お前の能力は貴重なのでいつか利用するために殺さない」と共闘フラグを立てていた復活テゼレットこと《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas》と共に採用される青黒コントロールやエスパーコントロールが注目されたりと、ストーリーと実際のゲームにおけるシナジーや環境を(偶然の要素もあるでしょうが)フレーバー的に捉えてみるのも面白いです。
まあ、単に神ジェイスがぶっ壊れパワーカードなだけじゃね?という夢もロマンもない現実なのかもしれませんが…。

2 件のコメント:

  1. まゆげです。

    Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Mill Me
    (私を抱きしめて、ぞくぞくさせて、キスして、削って)

    ぶっ!(鼻血)なんかエロイです、題だけでお腹いっぱいw
    くそぉおおおジェイス…ジェイス…

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  2. 新世代PWきってのリア充のようですからね、奴は…。

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